あしたの保育2026年11月
あしたの保育
年主題聖句 「主があなたと共におられる。」 ルカによる福音書1章28節
―秋の実りと世界のゆたかさ―
園長 藤崎義宣
「天は神の栄光を物語り、大空は御手の業を示す。」 詩編19編2節
運動会、遠足の10月が終わり、秋の深まりを感じる11月を迎えます。9月の記録的な長雨、10月は大人も子どもも一緒に楽しんだ運動会がありました。日々のカレンダーはそれぞれの時の訪れを通して、私たちの世界に善きものも悪しきものも同じように様々な彩りを感じさせてくれます。
良き時には良き時なりに、悪しき時には悪しき時なりに、それぞれがもたらす痛みや苦しみ、喜びや楽しみを通して、人の体験は織りなされていきます。人が考え、心が育ち、感性が磨かれ、感情が豊かにされ、直観的な洞察力が育っていくためには、さまざまな体験や出会い、そして人や自然との関係が必要です。
レイチェル・カーソンのベストセラー「センス・オブ・ワンダー」は、自然と生き物の壮大な営みを驚きをもって感じる人間の感性のゆたかさを教えてくれます。自然を観察することを通して、生き物、自然の営みを感じ、生きることを喜ぶ。また、人生のドラマは、つきることなく、ふれあいから、体験から、かかわりから生まれてくる。いのちのかすかな響き、リズム、メロディー、ハーモニーが世界を織りなし、自分の心臓すらも絶えず、いのちのリズムを刻み、血液は新鮮なエネルギーを体中の隅々にある一つ一つの細胞まで注ぎ込み、新陳代謝という大きな流れを支えています。
あらゆる命は生きて働いており、刻々と変化し、新しいものを生み出しています。そして、死すらも、他のいのちに空間と食べ物を提供する贈り物となり、新しいいのちへとつながっていきます。それは驚きに満ちた営みであり、驚きを通して私たちの心もまた目覚めていくのです。
感性が豊かに、そして鋭くなる季節に、心を動かすこと、共感すること、調べること、味わうこと、工夫をすることに子どもたちと一緒にチャレンジしてみましょう。生きていることの実感、感じることの喜び、工夫をすることの達成感を通して、日々の生活の彩りとゆとりが生まれてくるはずです。人間の世界はつらく厳しい時もありますが、同時にそれはゆたかな可能性に満ちた驚きの世界でもあります。そして、この世界をつくられたのは神であり、その神のエネルギーと意志と救済の働きによって、私たちは生かされていて、そのことに感謝をすると、不思議なことにもっとゆたかなエネルギーがわいてきたり、日々の生活に意味と意義が生まれてきたりします。
ゆたかで不思議ないのちの営み、人間の心の働きは、絵本となって、音楽となって、詩や芸術となって私たちの周りに溢れています。子どもたちとそのゆたかさを味わい、楽しみましょう。そして、神がつくられたこの世界の素晴らしさを、日々のカレンダーの一つ一つで感じていきましょう。




