あしたの保育2026年10月
あしたの保育
年主題聖句 「主があなたと共におられる。」 ルカによる福音書1章28節
―生きる力―
園長 藤崎義宣
「わたしたちは知っているのです。苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」 ローマの信徒への手紙5章3〜4節
夏休み明けの9月は雨の多い月となりました。シルバーウイークの連休も、台風が来たりして例年にない記録的な大雨になりました。地球温暖化による気候変動の影響は、私たちの日常生活にも大きな波となって押し寄せてきています。今年は東京都内や千葉でも大きな被害が起きました。これからも日常生活の中で自然災害を意識しながら、非常事態に備える必要があると気づかされます。
以前にもまして、生きにくい時代を迎えています。ということは、生きていくこと、生活を続けることに、これまで以上に意識してエネルギーと意志の力を振り分けて使わなければならないということです。生きていくことは抵抗が多く、何をするにも葛藤や苦しみが伴います。将来への不安や怖れが心の中から湧いて出てきて、希望が薄れ、物事に挑戦していく気力がなえてきます。でもこのような状況だからこそ、意志の力、生きる力、挑戦し冒険する力が必要になります。レジリエンス(回復力・復活力)という言葉があります。困難で大変な中であるからこそ、しっかり休んで、力を蓄え、病み衰えたものを立て直すレジリエンスが求められます。
歴史的にも、時代の変化が激しく困難な危機の時代には、文化と教育が力強い形で成長し、次の時代をつくっていく大きな力となりました。今、AIの波が押し寄せてきて、仕事や社会のシステムが大きく変わったとしても、最後は人間が何を考え、何を求め、判断するかにかかっています。そのような人を育て、共に生き、自然や世界といっしょに生きていくための子育てをするというのが、人としてもっとも大切で、もっとも貴い仕事です。
人が生まれ、人が育ち、人が生き生きと生活し自分の人生を生きていくために、家族のきずなを強め、深めていく。そうやって家族がつくられ、家庭が育っていく。子どもたちを養い育てて、人が親になって、人間として成長する家庭を築いていくという発想が大切になります。10月の運動会、子どもも大人も一緒に楽しい運動会をつくっていきましょう。お互いに力を出し合って、ものごとを作り上げていくと、喜びと希望が生まれてきます。おいもほり遠足も、子どもたちに畑の感触と土のぬくもり、大地の豊かさ、秋の実りを体で味わって収穫することの大切さを教えてくれるでしょう。




